新車の供給不足は
2024年まで続くといわれている

 自動車の場合、供給減の理由は二つで、半導体不足とコロナです。中でも、日本における新車の納期遅れの大半の理由は世界的な半導体不足です。

 実は私は一昨年、昨年と2度、自家用車を買い替えましたが、どちらも契約から納車まで4カ月ほど時間がかかりました。この状況はなかなか解消されずに、現在でも長ければ納車まで半年から1年かかる車種があるほどの半導体不足の状況が続いています。

 コロナの要因は、国内というよりもグローバルな供給減につながる要因です。一番大きなものは、上海ロックダウンの影響による中国での出荷遅れがあります。また、海外から自動車を輸入する国では、国際的な海運の遅れの影響が大きかったはずです。

 中国がゼロコロナから方針転換したことを考慮すると、この先、2023年以降の供給減の最大要因となるのはやはり半導体不足です。業界予測としては、その解消はおそらく2024年いっぱいかかるということで、まだこれから2年間は、新車の供給不足が解消されない状況は続きそうです。

 一方で、需要が増えている要因には一時的なものと、これから長く続きそうなものが混在しています。一時的な需要増要因は、ロシア制裁の関係でロシア向けの中古車の輸出が増加しているというものです。これは今後、ウクライナ侵攻がどう続くかにもよりますが、紛争が長期化している状況を考えると、半導体不足の解消と同じく制裁の解消までには2年ぐらいかかるかもしれません。

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2024年以降も、中古車相場は割安には戻らないかもしれない