そんなことがあって、親父について久しぶりにまじめに考えたんです。その時、コンサートで親父のことをちょっと語りたいな、という気持ちになりました。詞は売野雅勇さんなのですが、デモテープと一緒に歌ったら泣いてしまったほどいい歌詞なんですよ。

 昨年とは違ったコンサートになるのだろうか。

 今年はお客様に一曲一曲をすごく感動してもらえたら、という思いがあります。フルオーケストラとのコンサートなので、去年は歌だけだったんですが、今回はギターを弾く曲があってもいいかなと思っています。

 どこから見ても若々しい「イケオジ」の中村だが、現在71歳。コンサートもかなりの体力がいるはずだが、若さを保つ秘訣はどこにあるのか。

 人より好奇心があるのかな。気になることがあったらすぐに突っ込むことが多いかもしれません(笑)。体力的には、地味な運動はしています。ルーティンが決まっているんです。朝起きたら寝ぼけ眼でテレビつけて、マッサージする機械に足裏を載せて15分。それが終わったら、手のひらを5分くらいマッサージ。腹筋を50回して、映像に合わせて17分のストレッチを行い、それからまた3分くらいの腹筋運動……といったことを週4回くらいやってます。

 このまま何もしないのはマズイなと数年前から始めました。慣れてしまえばそう大変でもありません。大変ではないことを長く続けるということがポイントです。

 9~10月は坂本冬美さんの明治座公演に特別ゲストとして出演。11月に行われる「徹子の部屋」コンサートにも出演予定だ。レギュラー番組も抱え、忙しい日々を送る。

■現役バリバリはちょっと短いぞ

 ただ、年齢とともに出演の仕方は変わってきました。若い頃は主演が多かったわけですが、今は大小いろんな依頼をいただきます。基本的には、どんな依頼も「俺でよかったらやりますよ」という気持ちでお引き受けしています。70歳になってから、結構いい年だなって思うようになりました。現役でバリバリ仕事をできるのはあと何年あるだろうって。80歳だとするとあと10年。ちょっと短いぞと思ってしまって、一日一日頑張ろうという感じになりました。

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