河野太郎消費者相(左)と岸田文雄首相
河野太郎消費者相(左)と岸田文雄首相
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 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党議員との癒着が注目され、岸田文雄政権は低支持率にあえぐ。過度な献金などによる金銭被害をどう防ぐかという肝心の課題は置き去りのまま。今こそ突破力が売りの「あの男」の真価が問われる。

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「(宗教団体の)解散命令まで消費者庁が関わったり、解散命令まで踏み込めと文部科学省に働きかけたりすることになるかもしれない」

 河野太郎消費者相は9月4日、フジテレビの番組に出演し、霊感商法などの被害対策をめぐり消費者庁の所管を超えて政府全体に提言を出すことを示唆した。

 消費者庁内に有識者による「霊感商法等の悪質商法への対策検討会」を立ち上げた河野氏。元衆院議員で弁護士の菅野志桜里氏や、被害者救済に取り組んできた紀藤正樹弁護士ら8人の委員が意見を述べ合い、その模様はオンラインでライブ配信される。

 8月29日の初会合から、これまで5回開催。被害の未然防止や被害回復のあり方が基本的な検討内容だが、9月28日の第5回の会合で紀藤弁護士が「(宗教問題の)所轄庁である文化庁宗務課に苦情の窓口がない」と指摘するなど、「縦割り」の枠を超えた議論も活発。消費者庁主導による解散命令の可能性についても、第1回から継続して議論されている。

 これとは別に、岸田文雄首相の指示で法務省を中心とした「『旧統一教会』問題関係省庁連絡会議」が立ち上がっているが、現在のところ世間の耳目は河野氏のほうに集まっていると言っていいだろう。政府関係者は河野氏の動きについてこう語る。

「政治家としての展望を考えると、旧統一教会のことで河野氏が旗を立てておくのは悪くない選択だ。過度な献金に対する規制の強化など実効性のある結果を出せば、2年後の総裁選をにらみ『河野太郎ここにあり』と存在感を示すことができる。ホップ・ステップ・ジャンプのホップの部分で良い足場固めになる」

 一方で、精彩を欠いて見えるのが岸田首相ら自民党幹部の動きだ。旧統一教会と自民党議員との関係性についてアンケート調査を行ったものの、後から次々と“申告漏れ”が発覚。国民の不満の声が高まっている。

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