坂崎:だからフォークグループじゃないんです。メロディー、詞、ハーモニーなど、根底にあるものはアコースティックギター一本でもハードロックでも一緒です。
桜井:アコースティックだ、ロックだ、っていうのは日本くらいのものなんですよ。ハードロックバンドでもバラードを歌うし。
坂崎:むしろ向こう(洋楽)のハードロックバンドはアコースティックな曲が多い。
桜井:多いね。
高見沢 そうだよな。「ミスタービッグ」も。
坂崎 「エクストリーム」も。だからそこはあんまり……。
高見沢 そう、関係ない。
坂崎 高見沢が生ギターにエフェクターを繋いでいたら、編曲家の井上鑑さんが「だったらエレキギター弾けばいいじゃん」って。
高見沢 あ、そうですよねって(笑)。
──ハードロックを取り入れた「メリーアン」にも、間奏は坂崎のアコースティックギターによるソロが入り、それから高見沢の歪んだエレキギターのソロが続く。その理由は。
高見沢:坂崎のギターがアコギだから(笑)。
桜井:3人しかいないんですから!
坂崎:自然に(笑)。
高見沢:あとプログレが好きだから。プログレには必ずアコギが入っていますから。「イエス」とか。そういう部分を残したい。それがアルフィーサウンドのひとつの要なのかもしれない。原点でしょう。
桜井:そうだよね。
高見沢:桜井たちが高校のときに(グループを)作って「サイモン&ガーファンクル」で優勝していますから。そこはね、やっぱり守るわけじゃないけど原点っていうのはよくわかっていますね。アコギの音が好きで優先する。そこがほかのロックバンドと違うのかな。
坂崎:アルフィーはアイドルでもなく歌謡曲でもなくロックでもない。アルフィーって何だ?って、自分たちでもそういう感じですから。(マスコミの)みなさん、困ってらっしゃいますね。「3人組バンド」とか、「3人トリオ」とか(笑)。「ロックバンド」って書かれることもありますけど。