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大型で強い台風11号は、今夜からあす6日の朝にかけて九州北部や中国地方に最も接近する見込みです。台風の周辺では「非常に強い風」や「猛烈な風」の吹く所も。暴風に加えて、雨の降り方も強まり、横殴りの雨になることもありそうです。暴風や高波、土砂災害や河川の増水、氾濫に警戒をしてください。

台風11号 東よりに北上中 今後の動きは?

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大型で強い台風11号は、5日15時現在、東シナ海を北上中です。この後次第に進路を東に変えるでしょう。今夜には勢力をあまり落とさずに、九州に近づく予想です。九州、中国地方への最接近は今夜遅くから、あす6日の朝にかけてとなりそうです。

その後は対馬海峡を通過し、徐々に速度をあげながら、日本海をさらに北北東へ進むでしょう。7日朝までには沿海州付近で温帯低気圧に変わる見込みです。

台風の右側では「猛烈な風」の吹くことも

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6日の日中には、時速50キロと、車のスピード並みの速さで日本海を北上し、台風の周辺では「非常に強い風」が吹くでしょう。特に台風の進路の右側にあたる九州北部では「猛烈な風」が吹く見込みです。

「猛烈な風」とは、平均風速が30m/s以上の風を表しています。時速だと、およそ110km以上で、特急電車並みの速さです。このような猛烈な風が吹くと、走行中のトラックが横転したり、多くの樹木が倒れたりする恐れがあります。電柱や街灯で倒れるものや、ブロック塀や住家が倒壊するものがでる可能性もあります。(なお、瞬間風速は平均風速の1.5倍程度になることが多く、時には3倍以上になることもあります。)

九州では風や雨のピークは夜間になりそうです。屋外での行動は極めて危険ですので、猛烈な風が吹くと予想される場合は、不要不急の外出は控えるようにしてください。

温帯低気圧に変わっても強風に注意

西日本では6日にかけて、東日本や北日本では6日から7日にかけて、非常に強い風の吹く所があるでしょう。台風の進路に近い日本海側だけでなく、長野県など内陸でも南北に開けた谷筋を中心に風が強まる見込みです。また愛媛県東予地方では「やまじ風」の吹くおそれがあります。果実などの収穫を控えている地域では、果実の落下など農作物への被害にも注意が必要です。

台風は7日には沿海州で温帯低気圧に変わりますが、台風から温帯低気圧に変わると、強風の範囲が広がるため、温帯低気圧から離れていても、風が強まる見込みです。北海道では非常に強い風が吹いて、大しけとなる所がありそうです。暴風やうねりを伴った高波に警戒をしてください。

暴風と大雨で横殴りの雨に

また暴風に加えて、大雨にも警戒が必要です。西日本を中心に、雷を伴って、局地的に非常に激しい雨や、猛烈な雨が降るでしょう。暴風が吹き荒れますので、傘が全く役に立たなくなるような横殴りの雨になり、車の運転は視界が悪くなるため、大変危険な状態になります。不要不急の外出は控えるようにしてください。

6日正午までの24時間に、九州や四国では多い所で、250ミリから300ミリの雨が降る見込みです。台風から離れた東海など太平洋側の沿岸部でも、台風周辺や高気圧のふちに沿って流れ込む、暖かく湿った空気の影響で、南東に向いた斜面を中心に局地的に大雨になりそうです。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒をしてください。