令和になって、「昭和の日本」への関心が高まっている

 ここ数年、日本でも「昭和」や「80年代アイドル」がブームとなっており、親子2代で夢中になっている人が多いが、それが海を隔てた中国にも伝播している。

 きっかけは、2019年に元号が「令和」になったこと。発祥の地である中国では消滅したが、世界で唯一、元号を使用している日本の元号が変わったことで、中国でも元号の存在がクローズアップされ、「日本が最も輝いていた昭和時代」への関心が高まっているのだ。

  その結果、特に若者の間では、昭和のブロマイド風の写真撮影をする人が増えたり、昭和風の居酒屋がはやったりするなど、中国でも「昭和」が人気のコンテンツとなっている。アイドルはそのうちの一つで、「昭和時代の十大美人女星(女性アイドル)」などの記事では、山口百恵、沢口靖子、宮沢りえ、工藤静香、中山美穂、小泉今日子などが紹介されている。こうした記事に必ずといっていいほど登場するのが中森明菜で、前述の留学生によれば「ヴェールに包まれた部分が多く、近況をあまり知ることができないが、古くさい感じはなく、すごく新しい。知りたいという欲求が強いからこそ、明菜への関心が高まっているのではないか」という。

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「はかなげ」な中森明菜は特別な存在