
さかなクン:はい! 自分の仲良しのイシガキフグちゃんを最初の場面から登場させていただいたのはうれしかったです。のん様と共演するイシガキフグちゃんがひたすらうらやましかったですね。
のん:イシガキフグさんにはすごくお世話になりました。魚の歯磨きをしたのは初めてです。魚は懐いてないと寄ってきてくれないので、餌をあげながら距離を縮めました。
さかなクン:お魚ちゃんにも感情があるので、目を見ていると、魚ならではのギョミュニケーションが生まれる気がします。
のん:さすがです。私はこの映画に出演して本当に良かったです。ミー坊は男でも女でも性別を超えてどちらでもいいという設定。そこにキャスティングしてもらえたのも映画としてすごく意味深い。こういう自由な発想で成立させられる映画が誕生したこと自体、すごく希望にあふれていると思うんです。さかなクンのように生きられたら自分がすごく楽しく生きられる。そんな希望にも満ちていますよね。私も自分を信じてやってきたから、のんになってからこういう役をいただけたと思うので。ミー坊を演じて、その気持ちがより強固になりました。
さかなクン:コロナ禍がこんなに長引いてますし、世界は大変な状況が続いています。そんな中で、この映画をご覧になった皆様が優しい気持ちになって、みんなが優しくつながっていけたらいいですね。自分はお魚が大好きで、お魚を通して友達や仲間、仕事の人たちなどみなさんと巡り合えました。すべてがありがたいですし、まさにギョ縁だと思っております。こんなに自由奔放にお魚を宣伝できることも、「皆様ありがとうギョざいます」って感じです。
のん:この映画のおかげで、本当に自信満々に「のんはのんですよ」と胸を張ってやっていけると思いました。たくさんの人がそんな思いになってくれたらうれしいです。
(構成/ライター・坂口さゆり)
※週刊朝日 2022年9月16日号