大宮:その準備をしている?
成田:そうです。ある企業のあるサービスを自動化していく、最適化していきながら、百年たったら社会がどうなるかというのを想像するのを同時にやってます。
大宮:すごっ。でも、利権おじさんとかが、「どうぞどうぞ」ってなりますかね?
成田:あ、ならないので、よっぽどおっさんたちより強い機械を作り出さなくちゃいけない。国会で政治家が寝てても国が動くようにできれば。
大宮:できそうです?
成田:現状では壁があります。だけど大きな壁を一つ乗り越えられれば結構いけるんじゃないかと。ただ、ビジネスは、機械が何に向かって頑張ればいいかはっきりしてる。だけど、政治とか政策ってちょっと違いますよね。その目的がなんなのかということ自体をみんなで決めるみたいな側面がある。なので、その目的が与えられてそれに向かっていくこと自体をデータから自動的に発見できるような。
大宮:それすごいね。筋道も発見してくれるの? 国をよくするって漠然としてたらダメだもんね。
成田:今この会話も録音されていて、社会では政治の話がどんどんデータとして録られてるわけじゃないですか。情報って日常生活に蓄積されるんです。それをうまく集約する方法を見つけられれば、選挙っていう仕組みを使わなくても毎日選挙が起きてる、みたいな状況が作れる。
大宮:天才すぎてよくわかんないけど、成田さんがいろいろクリアにしてくれそうで楽しみです!
※AERA 2022年8月29日号