97年には、モデルの平子理沙と結婚。ただ、これも夫婦生活の実態がよく見えないといわれるなど華やかさに欠け、18年後に離婚した。とまあ、あまり「ジャンボ」とはいえない時期が続いたのだ。

 が、彼はしだいに巻き返す。低迷期を深夜バラエティー「マネーの虎」(日本テレビ系)の司会などで乗り切り、役者としての実力を蓄えていった。NHK朝ドラや民放のサスペンス、戦記物の映画、さらには舞台と、渋い存在感を放つ役者として評価を高めたのである。

 そんな栄作の近年の仕事のなかでも、印象的だったのが「探偵・日暮旅人」(日本テレビ系)第5話で演じたミュージシャン役だ。ドラッグの売人に落ちぶれていたが、自首する前にしゃがれた声でひとふし歌ってみせる。その歌をめぐり、ネットでは「昔よりうまくなってる」「グッときて、涙がとまらない」などの賛辞が飛び交った。

 なお、この放送が2017年2月で、内山との出会いとなったTBS系単発サスペンスの放送が同年11月。この時期は栄作にとって転機だったのかもしれない。

 ただ、別人のように生まれ変わったわけではない。というのも、彼は最近、メディアに登場する際はだいたい、白いTシャツとブルージーンズという全盛期のファッションでキメている。あの頃を知る人に懐かしがられることを踏まえての自己顕示も兼ねたサービスだろう。

 ウケ狙いにも見えるが、そこには譲れない本気も感じられるというか、若い頃に培った自分らしさをあえて引きずっているように思える。それでいて、大人の分別も備わってきているあたりが絶妙にかっこいいのだ。

 ちなみに、栄作は結婚時のコメントで「この数年、何時も僕の健康管理に気を遣ってくれました」と内山への感謝を示している。そして「天国の母にも喜んでもらえる様に…頑張ります!」とつづった。

 じつは交際中だった21年4月、栄作の母が死去。この出来事は、身近にいて支えてくれる内山への安心や信頼をさらに高めたはずだ。ふたりは出会ったタイミングもよかったのだろう。

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