安倍派のある議員に電話で話を聞くと、統一教会は、安倍派に限らず幅広く国会議員の選挙のボランティアをしているという。ただで一生懸命やってくれるので、誰も断る人はいない。しかし、組織的な票の割り振りまでやってくれるわけではない。
自民党の支持団体は、概ね派閥ごとの縄張りがあり、参議院選挙の場合は、ある団体が、常に同じ派閥を応援するケースや、3年ごとに二つの派閥を交替で応援するケースなどがある。統一教会は、安倍派の団体という仕切りで、参議院選挙では常に安倍氏の差配で教会側が票を割り当てることになっているという話だった。
自民党と教会の癒着の歴史は古い。しかし、今日のように、大手を振ってイベントに参加するなどの行為が横行したのは、時の総理がこの団体との関係を隠さず大っぴらにそれを宣伝する行為をしたことの影響が大きいようだ。ある議員は、総理が表で親密にしていて、選挙の応援までしてくれる団体から案内が来れば、これを断る方が難しい、問題があると知っていても、総理がやってるから大丈夫だろうという安心感もあったと語った。
これでも、岸田文雄首相は、安倍氏の国葬を強行するというのだろうか。
※週刊朝日 2022年8月19-26合併号から