米国ETFの魅力を駆け足で列挙しよう。

1. ETFは分配金があり、老後に自ら取り崩さなくてもよい=出口戦略に悩む必要がない。

2. 米国株も、米国リートも長期で見ると価格が伸びてきた。

3. ETFを1本持つだけでも分散投資ができる。

4. 米ドルベースの資産を持つことは、インフレヘッジにもなる。

5. ETFでは銘柄分析や、購入後のメンテナンスが不要。

6. 買うだけで売ることは必ずしも考える必要がない、「本当のほったらかし投資」が可能になる。

7. 米国ETFは純資産総額が大きく安心感がある。

8. 米国ETFは日本の投資信託や東証ETFより種類が多い。

9. 米国企業は日本企業に比べて、株主還元意識が強い。株価の成長、自社株買い、増配(配当金を増やす)を3本柱として、株主に報いる。そんな米国企業の株をETFなら手頃にまとめ買いできる。

10. 米国企業は企業統治がしっかりしており、不祥事も日本企業に比べて少ない。

 魅力は伝わっただろうか。

 米国ETFへの投資には、以前まで面倒な面もあった。米国ETFを毎月買おうと思ったら、自分で定期的に「手動」で注文を入れて「積み立て風」にしなければならなかった。つまり、自動買い付けができなかったのだ。

 米国ETFは米ドル建てで取引することになるので、買う前に、円を米ドルに交換しなければならないのも手間だった。この際、主要ネット証券では1ドルあたり原則25銭の為替手数料も発生する。

 ネット証券で円貨決済ができるようになり、通貨の違いによる手間は解消されたのだが、自動買い付けについては課題が残ったままだった。

 ここ数年で、米国ETFの自動買い付けサービスが出揃ったのは喜ばしい。自動で円を米ドルに交換のうえ(円貨決済を選ぶ)、毎月指定の銘柄を買い付けてくれるようになったのだ。

 このサービスを利用したいなら、SBI証券、マネックス証券、楽天証券のネット証券3社がおすすめだ。「毎月○万円」などの定額買い付けのほか、SBI証券や楽天証券では「毎月○口」という口数でも指定できる。円貨決済だけでなく、米ドル決済にも対応している。

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