このご相談の場合はお母さんが味方になるはずだから、お母さんと一緒に車椅子でも住める家を探すべきだと思います。二人で協力してお金をためて、内見に行ってみてください。これが二つ目の大事なことですが、こういう負の環境を変えたい時に、絶対に「わぁー」という感動や歓声が必要になります。
新しく住む家を見て「こんな家があるんだ、わぁー」って。ドアを開けた瞬間にそこには新しい世界が広がっているはずで、そこから希望を持つことができる。受験生がオープンキャンパスに行くのと同じ。そこにいる自分を想像して「わぁ」と思えたら、夢に近づく推進力をつけることができます。
途中でお母さんが「やっぱり無理」と脱落しても、突き進んでください。ゼロか100かの非情な決意をした時に初めて50の着地点に到達できる、それが家問題だと僕は思っています。
ある種の人たちが相手をその場に縛り付ける最後の手段は、怒りと失望を相手に与えることです。「何でこんなことやってんの」と思わせて、相手がその場にいざるを得ない状況を作ってきます。縛り付けるためのコミュニケーションを感じたら、シンプルにそこから離れるのが大事です。
しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
※AERA 2022年1月24日号