AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。
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Q:悩みは父のことです。実家で車椅子の母と3人暮らしですが、父は自制が利かず毎週のように飲み歩いています。一度コロナにかかり母にうつしたことがあるのに、何を言っても改善されません。こんな家が嫌でたまらなく、一人暮らしをしようと思いますが、母や父のことも気がかりで踏ん切りがつきません。(女性/フリーター/29歳/しし座)
A:「家」というものには、人の恨みとか悲しみとかやるせなさとか、いろんなものが定着しています。「家族」というのは単なる人間関係の一つですが、そこに「家」がプラスされると泥沼化しがち。割と多くの因縁がたまっている場所だからこそ、鬼の決意をしないと抜け出せません。
本当ににっちもさっちもいかなくなって家を出なきゃいけないとなった時でも、不思議と科学で説明できないことが起きて、その人をその場にとどまらせようとする力が働いたりします。その人が家を出る3日前におじいちゃんが倒れたり、引っ越す先の隣の家が火事になったり。そういう負の連鎖みたいな、不思議な現象が本当に起こるんですね。
じゃあ具体的にどうすればいいかというお話なんですが、家族を動かす時に大事なことは二つあります。
一つは自分の隙をなくしていくこと。相手に変わってほしいと期待をするんじゃなくて、自分が例えば「来年の何月までにこの家を出る」と決めて、そのための手段を一つひとつ探す。ネットだけじゃなく、区役所に相談に行ったり、転職先を探したり、足を使って動いてください。何年かかろうと隙をなくしていく努力をする覚悟が必要です。