当初の計画では、2月中旬まで新しく建造したヨットの操船に習熟した後、コンテナ船でサンフランシスコに輸送する予定だった。

 ところが、新型コロナによって米国の物流が混乱している影響で、予定を早め、2月25日にヨットを積み出すスケジュールという。

■昔もいまも「自己満足の航海」

 昨年11月、「サントリーマーメイドIII号」の進水式の際、堀江さんは、こう語った。

「最初の太平洋横断のとき、ぼくは自己満足のために航海したんです。今回の航海もまったく同じです。ただ、自己満足のためではありますが、ぼくが航海することによって、若い人たちが夢を実現するための、何か後押しになればうれしいな、と思います」

 83歳になってもごく自然に夢を語る堀江さん。人生をエンジョイしている様子が伝わってきた。(AERA dot.編集部・米倉昭仁)