先の見えないこんなご時世でも、先が楽しみなスター候補たちは大勢いる。今まさに蕾をほころばせる彼、彼女らは今年、どんな大輪の花を咲かせるだろうか。「2022年の顔」として、俳優の福本莉子さんに抱負を聞いた。
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2016年に第8回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを受賞した高校1年生の少女は、女優として、まさにシンデレラストーリーのように幸運をつかんできた。本人は「ほんと駆け足でここまで来たっていう感じですね」とほほえむ。
「同じ台本でも演じる人が変わると雰囲気は全然違う。自分のいやなところも含めて素が全部出ちゃうんです。ドラマや映画って日常生活の延長線上にあると思うので、自分磨きが大事だなと」
数々の作品に挑むなか、直面している課題が「ときめき顔」だ。
「漫画原作のラブロマンスって、ヒロインが王子様にときめく瞬間があるじゃないですか。『はぁー(ハートマーク)』って。あの恋に落ちる瞬間の顔が難しいですね。普段そんなこと……、まあないって言ったらあれだけど(笑)。監督から『もうちょっと!』って言われることが多くて、どうしたらいいんでしょうね。韓国ドラマとか見て勉強します」
21歳。昨年出演したドラマ「消えた初恋」や2月公開予定の映画「君が落とした青空」など、高校生役のオファーも多い。自身の高校生活について、顔を輝かせてこう話した。
「中高6年間女子校だったんですよ。男性がいないぶん、みんなほんと素で。いい意味でおじさんがいっぱい(笑)。関西なのでコントみたいな毎日でした。何が楽しいのかわからないけどずっと笑ってるみたいな。みんながボケ倒して私がツッコんで。よく『サバサバしてる』って言われるけど、あのとき鍛えられたのかな(笑)」
サッカー部だった中学時代は、ボールを追いかけ走りこむ日々。高校に入り芸能界デビューしてからも、「ずっと変わらずにいてくれた」みんなと、ごく普通の学校生活を謳歌した。福本の魅力である溌溂とした飾り気のない笑顔は、このいたって健康的な青春の日々が源なのかもしれない。