中日の立浪和義新監督
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 日本ハム・新庄剛志監督の話題が尽きない春季キャンプ。2日には昨季最優秀中継ぎに輝いたセットアッパー左腕・堀瑞輝に「笑いながら投げてみて」とブルペンで珍指令を出したことが報じられた。

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「ユニークな助言ですが、笑うことで緊張が緩和されて無駄な力が入らなくなると以前から取り入れている投手もいる。こういった練習法が大きくメディアで取り上げられますが、日本ハムのキャンプを見ると、基礎を徹底している印象がある。走塁練習を見ても細部にこだわり、新庄監督も直接指導を行っている。普段は破天荒なキャラクターですが、目指す野球は緻密な印象を受けます」(スポーツ紙デスク)

 新監督が就任した各球団はそれぞれのカラーが出ている。中日の公式YouTubeによると、立浪和義監督はキャンプ初日に選手を集めた挨拶で、「今年からアップの時に私語禁止ね。アップからちゃんとケガしないように自分で責任を持ってやるように。全体の練習をやる時は試合と一緒だからね。へらへら笑いながらやっている選手は外すよ。しっかりと緊張感持って本格的に取り組んでください」と宣言。ナインの表情が引き締まった。

 落合博満前監督が黄金時代を築いたのは10年前だ。2013年以降は9シーズンのうち、8シーズンがBクラスと低迷期が続いている。スポーツ紙記者は低迷の要因として、「ぬるま湯体質」を指摘する。

「負けている試合なのに安打を打てばベンチで笑っている。選手同士の仲が良いのは悪くないかもしれないが、試合中にベンチで談笑している姿は緊張感がないようにも見えました。落合前監督の時には考えられない光景です。当時は良い意味でピリピリした雰囲気が流れ、グラウンドは戦場だった。レギュラー陣はそれぞれが自立していてなれ合うことがなく、勝利を目指す執着心が凄かった。立浪監督がナインに向けて発したメッセージを厳しいものだとは思いません。近年はぬるい雰囲気だったし、結果も出ていない。低迷からの脱却に向けて厳しさを求めるのは当然でしょう」(スポーツ紙記者)

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