イラスト/GettyImages
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 健康寿命を延ばすには、ウォーキングなど運動の習慣が大切だ。スマートフォンの専用アプリで歩数をポイント化し、景品などに交換できる取り組みが自治体で進んでいる。

【写真】スマホの健康管理アプリ「ポケットヘルスケア」

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 三重県南伊勢町では、住民がスマホ専用アプリでウォーキングや体操、朝食などのうち三つまでを設定し、目標を達成するとポイントを得ることができる。ためたポイントは「3段階で洗剤や歯ブラシセットなどの景品と交換できる」(同町担当者)。

 健康診断の受診、健康イベントへの参加などでもポイントを得られる。元々は「南伊勢町健康マイレージ事業」として始まり、住民は紙で参加を申し込み、自己記入だった。「ほとんどが高齢者で、若い人にもっと参加してほしい」(同)と、2021年4月から「健康ポイントアプリ」を導入し、デジタル管理を始めた。

 南伊勢町の人口は昨年末で1万1637人。参加者は紙ベースのときの200人程度に対し、アプリの導入で650人ほどに増加。参加者は20~90代と幅広く、40、50代が増えたという。まだ「アピール不足」(同)と、広報誌に参加者のイニシャルをランキングにして載せ、関心を高めようとしている。

 長野県富士見町も、住民の健康づくりのため、「みんなで健康223(ふじみ)プロジェクト」を始めた。健康アプリとポイント事業で町オリジナルの商品券や景品と交換できる。スマホ専用アプリで、日々の健康活動を記録して500ポイントをためると、町内の協力店で利用できる500円の商品券と交換が可能だ。

「歩くことを習慣化してもらうためアプリを活用し、目標を達成するとポイントが付与される」(同町担当者)

 富士見町ではヨガやストレッチ教室なども毎週開催され、ポイントが付与される。「参加者がだんだん増えてきている」(同)。東京から来訪するインストラクターから指導を受けているが、コロナ禍の緊急事態宣言下ではオンラインで指導してもらった。

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