週刊朝日にゆかりのある、時代を築いた人たちからの祝辞、思い出、反省、苦言、提言──。創刊100周年を記念し、かつての連載陣に語っていただきました。今回は倉田真由美さん。◆「ほやじ日記」(2003年8月~07年4月)、「フリドラ男」(07年5月~12年4月)
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2003年に連載が始まった「ほやじ日記」では、毎回男性有名人を取り上げ、その人の「良い所」を書きました。ダメな男ばかりを描いた「だめんず・うぉ~か~」とは違うアプローチをしてみたかったんです。
実は私、他人の「良い所」を見つけるのが得意で、それを書きたかったんです。でも連載では、当時付き合っていた彼氏の良い所を、有名人に投影して書くことが多かったですね(笑)。
大変だったのがイラスト。毎回、連載で取り上げた方の似顔絵を載せていたのですが、描けないタイプの顔は本当に難しい。たとえば、ガッツ石松さんは特徴的な顔ですけど、私が過去に描いたことのない顔で、何度も描き直しました。
似顔絵が上手な漫画家さんに、コツを聞いたこともあります。そこで言われたのが「目と目の距離が大切だよ」ということ。たしかに、ちょっと目を離したり、近づけたりするだけで人相って変わるんですよね。それも勉強になりました。
ただ、人を褒める話よりもけなすほうが連載としてはおもしろい。それで、07年4月に「ほやじ日記」を終了して、「フリドラ男」をスタートしました。「フリドラ男」とは、女性の心を冷めさせる「フリーズ・ドライな男」のこと。いろんなエピソードを交えて「この男さむっ!」と感じたことを書きました。
09年に結婚したときは、夫について「離婚歴3回」「女性経験人数600人以上」と書いてしまい、夫に迷惑をかけてしまいました。反響が大きくて、今でもいろんな人に変な先入観を持たれてるんです。あまりにもおもしろいネタだったので書かずにいられなかったんですが、今では反省してます。