しかしながら、テレビやCMや雑誌と異なり、特にSNSにおいては、演者とリスナーの距離はとても近くなります。そのため、どのSNSでも発信する内容については、かなり気を使わなければなりません。社内でコンプライアンスのチェックを行わないと、炎上を起こすことになります。経営者や社長だけでなく、広報や企業の公式の発信も、会社のイメージや商品やサービスの売り上げに響く可能性が大いにあります。SNSは諸刃の剣で、上手に利用すれば、企業やサービスや商品の認知を広げたり、リクルート活動に大きく貢献したり、消費者の声を集めることができます。一方で、今回のように社長が「個」として、インフルエンサー的な人気を持ってしまうと、動画の外側のプライベートな部分でも事業に影響してしまいます。経営者が演者として出演する際は、経営者としてだけでなく、インフルエンサーとしての自覚がないと、今回のような騒動につながります。
人気のYouTuberは特にプライベートも気を使うことが多いです。友人や交際相手や後輩への言動、街で声をかけてくれる人や視聴者にも気を使って生活しています。LINEや電話の内容は、流出しても良いように言葉を選んでいます。華やかな仕事ですが、特に顔出しで有名になると、意外に制約の多い生活をすることになります。インフルエンサーとしての自覚は、責任感でもあります。