まず投手では期待されながらももうひとつ伸び悩んでいる選手が目立った。中でも注目を集めそうなのが、ともに2016年のドラフト1位で入団した藤平と寺島の2人だ。藤平は1年目に3勝、2年目に4勝をマークしながらその後は低迷。寺島も4年目に中継ぎで30試合に登板してブレイクの予感を感じさせたものの、昨年は再び二軍暮らしに戻っている。しかし年齢的には今年で24歳とまだまだ若く、素材の良さは誰もが認めるところだけに、獲得を検討する球団が出てくる可能性は高いだろう。

 若手投手では他にも浜地、堀岡の2人も潜在能力は高い。浜地は3年目の2019年に一軍初勝利をマーク。その後は成績を落としているが、昨年も二軍ではチーム最多の8セーブをマークしている。今年から再び育成契約となった堀岡も150キロを超えるストレートが持ち味で、リリーフタイプとして面白い。この2人は藤平、寺島と同学年であり、若さがあるのも魅力だ。

 実績という意味では中日の笠原、佐藤の2人が目立つ。笠原は2年目の2018年に先発として6勝をマーク。その後は不整脈の影響もあって成績を落としているが、先発タイプの左腕としてニーズは高そうだ。佐藤も2018年には42試合に登板するなど通算5勝、5セーブ、17ホールドを記録している。右肘の故障でここ数年は苦しんでいるが、好調時のストレートは勢い十分だ。また、ロッテの成田、土肥、山本の3人もリリーフ左腕が不足している球団には狙い目の選手となるだろう。

 一方の野手はレギュラーポジションが一つしかない捕手が多くなったが、それ以外では石垣、岩見の右の強打者タイプ2人が面白い。ともになかなか一軍定着を果たせないでいるが、二軍ではある程度の結果を残しており、何かきっかけがあればブレイクする可能性もあるはずだ。また中日は昨年のドラフトで同じタイプの選手を多く指名しており、楽天も西川遥輝を獲得するなど、ともに今年も出場機会を得るのは難しい状況という点でも、現役ドラフトの理念とマッチした選手と言える。

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ブレイクの可能性がある選手は多い?