実際はどのような運用になるかは流動的だが、仮のルールで見ても移籍によってブレイクする可能性を秘めた選手は少なくないことがよく分かる。2020年に導入されていれば、既にユニフォームを脱いだ選手でもまだプレーを続けていたケースもあったはずだ。プロ野球は厳しい競争社会であることは確かだが、過去にもトレードによって才能が開花した選手は少なくないだけに、早期の導入合意に期待したい。(文・西尾典文)
●プロフィール
西尾典文1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。