「東京五輪の時期はコロナの感染者が増えていた中で、開催自体に様々な意見がありました。五輪の公式キャラを持って外に出れば、五輪の開催に賛成ですという“意見表明”ととられてしまう可能性がある。感染状況が深刻化しているときに付けるのは控えたほうがいいかなといった心理が働いて、購買にブレーキがかかったのでは」

 売れ残ったグッズに苦慮したのだろうか。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は、大会終了にともない閉店したオフィシャルショップを翌月に再オープンさせ、ミライトワやソメイティなどのグッズを最大8割引きで販売するセールなどを行ってきた。

 だが、長島教授は値下げによる効果は限定的とみる。

「(キャラクターグッズを)安いから買おうという消費者はあまりいないと思います。いくらミライトワ君のグッズが値下げされても、そのキャラに強い思い入れがない限り、売りさばくのは難しい。運営側はミライトワ君だからほしいという力、ブランド力を作り損なったのだと思います」

(AERA dot.編集部・飯塚大和)

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