前出の閣僚経験者は、自民党が国政選挙で勝ち続けている要因の一つは、公明党の固い支持基盤であると認めた上でこう語る。

「公明党だって参院選の選挙区で自民党の支援がないと危うい。自民党も激戦の1人区では公明党の票が不可欠。茂木氏や遠藤氏は公明党が過去、選挙になると揺さぶりかけてくると、今回の相互推薦の問題をほったらかしにしていた。いずれは公明党が折れてくる、と踏んでいたが、公明党が強気なので今になって、慌てている。岸田首相まで菅前首相にアドバイスを求めるほどだ。一度、こじれると修復はなかなかむつかしい」

 公明党の山口代表は、2月6日に出演した民放テレビ番組でこう語った。

「(自民党に)相互推薦やろうとお願いしているが、返答をいただけない。あてにするわけにはいかないので、自力で選挙に勝てるようにやる。タイムリミット? もう過ぎたのでやるしかない」

 野党共闘がまとまらない中で、参院選は与党である自民党、公明党有利とみられていたが、五里霧中となってきた。

(今西憲之 AERAdot.取材班)

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