菅野は昨季度重なる故障とコンディション不良の影響で6勝7敗と入団以来自己ワーストの成績に。昨季途中にメジャーから復帰した山口は打線の援護に恵まれない登板が続いたことを差し控えなければいけないが、2勝8敗と大きく負け越した。丸も打撃不振でファーム降格を味わうなど打率.265、23本塁打、55打点とふるわず。再び輝きを取り戻せるか、正念場のシーズンとなる。

 前年最下位だったヤクルトオリックスが昨季はリーグ優勝を飾る波乱の展開だったが、若い力が台頭すればチームは一気に変わる可能性を秘めている。ヤクルトは塩見泰隆、奥川恭伸、高橋奎二が頭角を現したことが日本一に駆け上がった大きな要因になり、オリックスも宮城大弥、紅林弘太郎の「高卒2年目コンビ」が大ブレークして優勝に大きく貢献した。

巨人も楽しみな若手が多いですよ。完成度の高いドラフト3位の赤星優志、現在トミー・ジョンの手術明けで育成枠ですが150キロ以上の快速球を武器に実戦で快投を続けている19年ドラフト1位右腕・堀田賢慎、鉄砲肩で正捕手争いに参戦している山瀬慎之助、『ポスト坂本勇人』の呼び声が高い高卒2年目の遊撃手・中山礼都、将来のクリーンアップ候補の秋広優人と楽しみな若手が多い。イキのいい新戦力が1人でも多く出てくればチームに大きなプラスアルファになるし、勢いをもたらす」(スポーツ紙デスク)

 V奪回へ、レギュラー陣を脅かす若手の台頭が不可欠だ。(安西憲春)

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