統計上に表れる数字よりも深刻な子育て世代
統計上に表れる数字よりも深刻な子育て世代
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 「できるだけ不要なものは買わない(67.6%)、「ポイントやクーポンの活用」(49.1%)、「食料や日用品などの生活必需品は価格の安い製品へ乗り換える」(38.5%)――。

 コロナ前に比べ、暮らしにどのような変化があり、どのような消費行動をとるようになったのか。ニッセイ基礎研究所が今年6月にインターネットで調査し、全国20~74才の2585人から回答を得た。その調査結果(複数回答)だ。

 特に「子育て世帯で徹底的に支出が減っているのが顕著」と話すのは同研究所の久我尚子上席研究員。子育て世帯とは、第一子が誕生してから大学入学までの子供を養育している世帯。とりわけ、第一子が小学生の前後の世帯で、コロナ前に比べ、生活のゆとりが著しくなくなっているとみている。

 子育て世帯の生活にゆとりがなくなっている背景に、久我さんは、コロナ禍による収入の減少に加えて、物価高が追い打ちをかけていると指摘する。特に観光や飲食などのサービス産業を中心にパートの仕事がなくなり、家計に余裕がなくなった人も多い。そこに物価高が襲いかかり、「多方面にわたり支出を徹底的に切り詰めている」(久我さん)という。

 価格高騰は当初、原油などのエネルギー分野だったが、最近はメーカーがコスト増を製品に価格転嫁する動きとなっている。久我さんは、「価格高騰が食料や日用品に移り変わってきている」と話す。

 総務省が毎月公表する消費者物価指数の動向を見ると、最近は前年同月比で2%を超える上昇になっている。このうち、食パンやガソリン、もやしなど、頻繁に買う項目は、伸び率が2倍の4%台になっているという。久我さんは「購入頻度が高いものほど物価が上昇している」と指摘。生活者の視点からは、統計上に表れる数字よりも、物価高の受け止め方がより深刻になっているのではとみている。

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