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 YouTuberという職業に、興味を持つ人が増えています。コロナ禍で生活様式が一変し、家での滞在時間やインターネット上での交流が増えたため、個人も企業も、YouTubeをはじめとするSNS上での発信やコンテンツ制作への関心が高まりました。

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 確かに、YouTuberはコロナの影響を受けにくい職業の一つで、仕事が増えた人々も多くいます。視聴者から発信者になる人々も増えました。自粛期間中に、チャンネルを開設した人も少なくはないはずです。

 私が、YouTubeで初めてチャンネルを開設してから8年がたちました。ヒットを出したのが1年後ですので、YouTubeの収益で生活するようになって7年目になります。当時から、YouTuberに対して度々言われていたのが、「すぐにオワコンになる」「人気なのは今のうちだけだ」「虚業だから稼げるのは今だけ」などの刹那的な繁栄を意味する言葉でした。

 実際に当事者である私も同じように考えていましたし、当時から頑張っているYouTuberも同様に考えていた人は少なくないと思います。一時的な収入と捉え、堅実に貯蓄や投資をするYouTuberも多くいました。正直にいうと、まさか7年も8年もこの仕事を続けているとは思っていませんでしたし、YouTubeについての連載コラムを書くようになるとは夢にも思いませんでした。

 現在でもYouTubeの収益で暮らすのは可能であり、ジャンルが多様化している上に、興味を持つ企業も増えているため、業界としてはむしろ盛り上がっています。YouTubeから物販などの他の事業に派生することも可能で、YouTuberとしての仕事だけでなく、SNSマーケターや商品開発、マーチャンダイズ、YouTuberプロデュース、ディレクターや放送作家など、多くの派生ビジネスもあります。一般的な編集技術があれば、テロップや効果音、BGMなどを足す動画編集の仕事も多く、市場でも非常に活発に取引されています。

 YouTuberの可能性については、まだまだ発展の余地があると考えます。つまり、当時と変わらず「夢がある仕事」だと考えています。経歴や年齢や職歴を問わず、ジャンルによっては見た目も問わず、新規参入したチャンネルに対しても現在のYouTubeはチャンスを与えるアルゴリズムになっています。YouTubeに参入する場合、「視聴者が見る理由」がすぐに挙げられる動画やチャンネルであれば、すぐに伸びます。

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