高知県の担当者は「病院や介護施設で大規模なクラスターが発生したのが原因」と見る。県内ではこれまでに100人を超えるクラスターが3度も発生。近森病院(高知市)では2月1日に入院患者71人、職員60人の大規模クラスターが発生した。県の担当者はこう見る。
「大規模クラスターは、気づいたときには病棟中に広まっている。そういった意味では、初期対応が甘かったと見ています。高知県は療養病床が多く、高齢者の入院がもともと多い。そこでクラスターが起きると、亡くなる方が多くなってしまう。ワクチン接種の推進、初期対応の強化などに取り組んでいる」
感染拡大が早かった沖縄の死亡率は2・0人と、全国で40目と低い結果となっている。県では高齢者施設で感染者が出ても、感染症専門の医師や看護師をすぐに派遣し、重症化リスクのある患者を見守る体制が整えられており、死亡者の数が抑えられているという。
これから第6波が落ち着いても、第7波、第8波と続くと見られている。今回の教訓をどう生かせるか、各自治体で問われている。
(AERAdot.編集部 吉崎洋夫)