ユニット曲でも魅せた。お調子者キャラの年少コンビ、ジェシーと森本がキレキレのパフォーマンスを披露したダンスチューン「LOUDER」。「分かりたいの」(高地)「分からないよ」(松村)と掛けあい、揺れる心を切ない表情で歌った「真っ赤な嘘」。田中が差し出すマイクで京本が歌ったり互いに見つめあったりと、仲睦まじい姿で会場を虜にした「With The Flow」。

 そんな松村は、メンバーの指示通りペンライトのスイッチを操作する観客に対し、「手こずってる方は最後の一人まで待ちますよ」と優しくフォロー。森本は明るく、「これだめだーって思ったらかばんの中突っ込んどいてください(笑)」。そして田中が声を張る。「じゃあ行きます。せーの!」

 一色に染め上げられた会場にジェシーの優しい「Uh……」が響くと、見事な6色のハーモニ―でバラード「Everlasting」が歌い上げられた。 

 YouTubeで大きな話題となった「Imitation Rain-THE FIRST TAKE ver.-」が披露されたり、トロッコに乗ったメンバーがスタンド席の目の前を周遊したり。後半戦も、SixTONESとファンが共有する熱狂は最高潮のまま、フィナーレまで突っ走った。

 2時間半限定で招かれた、6人の歌声と笑い声があふれる“音楽の街”。「また必ず会いましょう」という言葉に送り出され、まだどこか夢見心地の人々はそれぞれのCITYへと歩き出すのだった。

取材 大谷百合絵(本誌)

※週刊朝日2022年2月4日増大号に加筆

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