「会えなくなった人からもらった言葉は、その意味を考え続けてしまいますね。人の死を重く受けとめやすいのは、さそり座だからかもしれません」

 第3部ではライブで各地を訪れ、取材や調査を行う日々が記されている。

「わらべ歌のアルバムには、その土地でしか手に入らない楽譜から演奏した曲もあります。人の話を聞くとともに、資料と出会うことも大事ですね」

 新型コロナウイルス禍で、地方でのライブは激減。配信でのライブなど新たな試みを行っている。

「自宅は子どもたちがいるので、コロナ前は深夜のラーメンチェーン店で原稿を書いていました。いまは昼間に喫茶店やファミレスで書きます」

 新作のレコーディングを間近に控え、新しい本にも取り組んでいる。どんな歌と言葉が紡がれるのかを待ちたい。(南陀楼綾繁)

週刊朝日  2022年3月18日号

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