「以前は噂(うわさ)されている芸能人カップルの女性の方の誕生日が近いと『もうすぐ結婚か?』などと言われていましたが、今は一粒万倍日も要チェックですね」(同)

 一般の人たちへの波及はどうなのだろうか。

「私はどうも一般の人には広まっていないように思います。どちらかの誕生日や式を挙げた日など、記念日を選ぶ人が多いと思うんですよね。一粒万倍日や天赦日は、その日自体は普通の日なので覚えづらいというのもありそうです」(同)

(週刊朝日2022年3月18日号より)
(週刊朝日2022年3月18日号より)

 ちなみに今年の、一粒万倍日×天赦日という最強の組み合わせは、1月11日は既に終わったので、3月26日と6月10日のあと2回となる。

「3月26日は、金運と旅行運に関わる寅の日も重なります。寅には『千里を行って、千里を帰ってくる力』があり、『(黄金の縞[しま]模様が)金運を呼ぶ』とされているので、財布の新調や宝くじの購入をするならこの日は最強。財布の色は寅の日に関連のある緑と黄色がおすすめです」(光茉里さん)

 もう一つ、光茉里さんが注目している選日がある。それは「天一天上」というものだ。

「年6回、各16日間あります。天一神という神様が天上に帰っている期間で、神様の祟(たた)りがなく、方角などを気にせずに好きなことができる期間とされています。旅行、外出におすすめですが、家の中をきれいに掃除しておかないと不浄を嫌う日遊神(にちゆうしん)に祟られるので注意を」(同)

 古(いにしえ)の人たちは、かつて暦を頼りに暮らし、災いを避けてきた。一粒万倍日などが再注目される動きは、単に神頼みというだけでなく、伝統の再発見の一つと言えそうだ。

 あまり意識しすぎるのもよくないが、どうせなら縁起のいい日は大切にしたいもの。まずは目前に迫った3月26日に、新しいことを始めたり、財布を新調したりしてみてはいかがだろうか?(ライター・吉川明子)

週刊朝日  2022年3月18日号

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