一方、表舞台で見る機会が減った原因は、現在13歳と11歳になるふたりの娘の子育てに奮闘していたこともあるだろう。2017年、情報番組「ビビット」(TBS系)に密着取材された際は、ママチャリで買い物に行き、安い品物を購入したり、娘たちのために裁縫をする姿や、畑を借りて野菜を栽培する様子など庶民的な一面が映し出された。放送後ネット上では、「ちゃんとお母さんしてる」「イメージ変わった」など、奥菜に好印象を抱いたというコメントが相次いだ。
「夫である木村さんとの仲もとても良好みたいですね。奥菜さんが午後の仕事に向けて仮眠を取り、起きると木村さんがお昼ご飯を用意してくれていたとか、逆に奥菜さんがバレンタインのプレゼントにローストビーフを作ってくれたなど、お互いに仲よしぶりをSNSにアップしています。お子さんと木村さんは血のつながりこそありませんが、(顔は隠した)お子さんの写真をあげていることも多く、家族の仲の良さや温かさが伝わってきます」(前出)
■現在と夫と結婚して表情が変わった
2月12日放送の「土曜はナニする!?」(フジテレビ系)に出演した際、奥菜は「夫婦げんかは本当にしなくて」と話し、家庭内の様子も「穏やかなんですよね」と明かしていた。また最近、掲載されたインタビュー(「NEWSポストセブン」3月1日配信)では、奥菜が仕事で家を空けるときは「夫が家事も子どものことも全部やってくれます」とノロケにもとれる発言も。木村と出会った当時は人と関わるのが怖くなっている時期だったそうだが、殻に閉じこもっている彼女を見て木村は「あなたはもう幸せになっていい人なんだよ」と言ってくれたという。安らぎと癒やし、そして絶大な信頼をおける夫の存在は奥菜にとって、このうえない支えとなっているようだ。
芸能評論家の三杉武氏は奥菜の変化についてこう語る。
「若い頃から第一線で活躍してきた一方、私生活では何度も恋のうわさが取り沙汰され“魔性の女”のイメージが強かった奥菜さんですが、近年は表情が温厚な母親のように変わりました。SNSなどを見るに現在の夫である木村さんと出会い、優しさに包まれながら自然体で過ごせる穏やかな日常に充足感を感じているのでしょう。デビューして30年の間に公私ともに紆余曲折ありましたが、そうした苦労を重ねた時期があったからこそ、現在の旦那さんやお子さんとの幸せな生活に好感を抱くファンの方も多いと思います。同じく若い頃に“魔性の女”と言われた斉藤由貴さんも近年はさまざまなドラマやCMで母親役を演じていますが、奥菜さんも40代となった今だからこそ演じられる家庭的な役も見てみたいですね」
芸能生活30周年を迎えた今年、女優として新たなステップを歩む転機となるかもしれない。(高梨歩)