千原ジュニア
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 お笑いコンビ「千原兄弟」の千原ジュニアが17日、自身のYouTubeチャンネルで、難病「特発性大腿骨頭壊死症」であることを明かした。15日に「人工股関節」を入れる手術をし、1週間ほど入院することを告白した。

【図解】「人工股関節」を入れる手術はこちら

 股関節を人工物に入れ替える人工股関節置換術は、新素材で耐久性が大きく向上し、術後長期にわたり痛みのない活動的な日常生活を送れるようになった。手術はより安全・正確、低侵襲へと進化している。週刊朝日の医療連載「日本人の病気の最新治療」から、その治療法を紹介する。

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 股関節の変形が重度になると、強い痛みや関節が動かなくなる症状が表れる。その原因には、関節軟骨が徐々にすり減り関節が変形する「変形性股関節症」や、太ももの大腿骨の骨頭が壊死してつぶれる原因不明の難病「特発性大腿骨頭壊死症」などがある。

 ほかの治療法で症状が改善せず、日常生活での支障が大きい場合には、変形した股関節を手術により人工関節に入れ替える「人工股関節置換術(THA)」がおこなわれる。

人工股関節置換術。人工関節は、骨盤側のカップ、関節軟骨の役割をするライナー、骨頭にあたるヘッド、大腿骨に埋め込むステムからなる(イラスト/今崎和広)
人工股関節置換術。人工関節は、骨盤側のカップ、関節軟骨の役割をするライナー、骨頭にあたるヘッド、大腿骨に埋め込むステムからなる(イラスト/今崎和広)

 横浜市立大学病院整形外科教授の稲葉裕医師は、次のように話す。

「THAは飛躍的な進歩を遂げています。患者が困っている痛みや動作の障害をほとんど消失させ、QOL(生活の質)を著しく改善することから、『20世紀を代表する手術』とも称されました」

 THAが日本に導入されたのは、1970年代。国内のTHA件数は、いまでは年間6万件を超え、その数は約10年の間に2倍近く増えている。

■人工関節の素材と技術が進化

「約30年前は、術後ひと月半は歩行できず、入院期間は3カ月。一生杖が必要で、1日5千歩までに制限をしても、約10年後に人工関節を交換する再置換術が必要と説明されていました。それが現在は、当院では入院日数は7~10日。歩数制限はなく、スポーツの再開も可能です」(稲葉医師)

 25年後も9割以上の患者が不自由なく日常生活を送っている。術後25~30年で再置換術が必要になる人は、1割程度だという。

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進歩の理由の一つは素材の耐久性