AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2022年3月21日号では、青島工芸で大工を務める青島雄大さん、同じく青島工芸でお直しデザイナーを担当する橋本紗友里さん夫婦について取り上げました。
【写真】「あ、この人のDNAがほしい!」から結婚へ!?映画“カメ止め”の上田慎一郎監督夫妻
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2019年、夫29歳、妻32歳で結婚。長男(2)と3人暮らし。
【出会いは?】福島県大玉村でのものづくりのボランティア活動で知り合う。東京から夫の車で仲間と通ううち、帰りに妻が自宅の小さな修理を夫に頼むようになった
【結婚までの道のりは?】アート複合施設「BUoY」開業に夫は施工、妻はカフェで参画。改まって交際という意識はなかったが親しくなる。結婚話が出た時、名字を変えたくないと妻が話したところ、夫がすんなり受け入れて妻の姓で婚姻届を出した。
【家事や家計の分担は?】家事は互いの好きなもの、苦手なもの、生活リズムを基にして、半々の分担になるように妻が采配。財布は一緒で、家計は妻が管理。
夫 青島雄大[32]青島工芸 大工
あおしま・かずひろ◆1989年、静岡県生まれ。東京工業大学建築学科卒業。同級生の多くがゼネコン等に就職するなか、親方と二人だけの草間工務店(埼玉県)に弟子入り。2017年に独立して一人親方として住宅、店舗、家具の設計や施工を行う。京都に転居後は、町屋の改修も多く手がける
僕は「青島」を屋号で名乗れるし、戸籍上の名字は妻に譲りました。大工を選んだのは自分の手で作る仕事がしたかったから。農家のじいちゃんから学べる知恵が多くて、大学卒業後も祖父と過ごせる働き方を選びました。途切れたものづくりを僕の代で戻したい気持ちもあります。
僕たちはよく「お直し」という言葉を使います。意味の広がりがいいなと思います。特に京都は古い家を建て替えずに直さないといけない状況が多くて、工務店の仕事とも密接につながる。「青島工芸」としては始まったばかりですが、子どもに楽しそうと思われる仕事をしたいです。最近、息子は現場っていう言葉を覚えました。僕の仕事を見て家がどう作られるかをわかっていると思うし、ゼロから発想できる子どもの知恵もほしいので、一緒に参加してもらえたらいい。
今はなりゆきで業務を助けてもらっているけど、橋本さんにはやりたいことをやってほしいです。工務店業は楽しいですか?