反町隆史(そりまち・たかし)/1973年生まれ。主な主演作に「ビーチボーイズ」「GTO」など。今作は「尺が短いのでわかりやすい芝居を心がけました」
[photo 写真部・東川哲也 hair & make up iNOMATA(&’s management) 
styling 吉野 誠 costume スローン、カナーリ(コロネット)、パネライ(オフィチーネ パネライ)]
反町隆史(そりまち・たかし)/1973年生まれ。主な主演作に「ビーチボーイズ」「GTO」など。今作は「尺が短いのでわかりやすい芝居を心がけました」 [photo 写真部・東川哲也 hair & make up iNOMATA(&’s management)  styling 吉野 誠 costume スローン、カナーリ(コロネット)、パネライ(オフィチーネ パネライ)]
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 さまざまな作品でキャリアを重ねてきた反町隆史さん。次に演じるのは「上司」だ。共通点もあり共感できる役だという。演じるうえでの思いや大事にしている信念などを聞いた。AERA 2022年4月4日号の記事を紹介する。

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――人気漫画をドラマ化した「今どきの若いモンは」(WOWOW)が、4月9日から放送・配信される。主演は反町隆史だ。

 ドラマの舞台は三ツ橋商事。反町演じる石沢一営業部課長と、新入社員の麦田歩(福原遥)をはじめ、若手社員たちとのやりとりを通して、「仕事とは何か」を見つめていく。仕事ができて「今どきの若いモンは」が口癖の石沢課長は“究極の上司”だ。

反町:「今どきの若いモンは」という言葉は、いつの時代でもあると思います。僕も言われていたと思いますが、あまり気にしていなかったかな(笑)。ただ、このドラマで言う「今どきの若いモンは」のニュアンスは「なっとらん」という否定的な意味合いとはちょっと違う。若者への共感も含まれているんです。

■多くを語らず背中で

反町:僕自身、石沢の感覚はなんとなくわかります。意外と砕けた言葉で話しているのでイメージはしやすかったです。ドラマでは過去のシーンも出てくるので、現代と過去のシーンを通して、彼がどうやって変わっていったのか、作りやすかった。石沢は多くを語らずに、「背中でわかれ」的なところもある。その辺は彼の魅力かな。

 役には自分に近づけられる役と、自分が近づかないといけない役があります。共感できるところが割とある石沢は自分に近づけられる役。役作りにあたっては、原作漫画を読んではどこをメインにしていくか考え、いただいた台本を読んではまた、漫画を読んで把握するということを繰り返していきました。

――石沢に鋭い視線を投げかけられたら若手社員はビビるほかない。みなが恐れるコワモテ上司の石沢だが、一方で、緊張と不安から萎縮する新入社員の麦田をさりげなくフォロー。麦田もまた、石沢の意外な一面を発見していく。その一つがパソコン操作。麦田が石沢から依頼された内容は仕事とは全然関係ないことで……。

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