小池:ああ、そうですね。変な役も多いですし(笑)。
林:すごくうまく、大人の演技派の俳優さんになられたって感じですよね。
小池:そんなふうに見ていただいてありがたいです。
林:大河でもけっこう大事な役(橋本左内)もなさったし、今回はこういう大きな舞台の主役だし、30歳過ぎてから大きなお仕事をどんどん務められて素晴らしいですよ。
小池:いやー、ほんとにありがたいです。年とるたびにラクになっていく部分もあって、気負うものもそこまでなくなって、いい力の抜き方を覚えてきたというんですかね。頑張りすぎないというか。もちろん頑張ってはいるんですけど、いままでガムシャラすぎたなというのがあって、私生活の環境の変化とか、グループを解散して一人になったという転機もすごく大きいですね。
林:ウエンツさんとはいまも仲良しですか。
小池:もちろんです。家族ぐるみという感じなので、身内の感覚に近いですね。素直にうれしいです。活躍してるんだなと思うと。
林:それはいいですね。当時のファンの方は、いま、お芝居のときも、ちゃんとついてきてくださるんですか。
小池:ついてきてくださる方はたくさんいらっしゃいます。しかも配信ということができる世の中なので、昔よりもついてきてくださる方との距離が縮まってるなという気がしますね。今年、僕、俳優活動20周年になるんですけど。
林:えっ、もう20周年?
小池:16歳から始めて、いま36歳なので、ちょうど20周年なんです。WaTを解散してからあまり音楽活動をしてきてないので、弾き語りとかライブ的なものとかで、ずっと応援してくださってる方に感謝の気持ちを伝えたいなという思いがあるんです。
林:それはファンの人たち喜びますよね。ファンの方は小池さんのことをなんて呼ぶんですか。
小池:ファン歴が長い人は「てっちゃん」とか「へいちゃん」とか、おのおの好きに呼んでるって感じですかね。
(構成/本誌・直木詩帆 編集協力/一木俊雄)
小池徹平(こいけ・てっぺい)/1986年、大阪府出身。第14回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞。2002年「WaT」を結成、以降ドラマ・映画・舞台など幅広く活躍。16年度の菊田一夫演劇賞で演劇賞を受賞。近年の主な出演作に舞台「ロッキー・ホラー・ショー」「キンキーブーツ」「1789−バスティーユの恋人たち−」、ドラマ「わげもん~長崎通訳異聞~」「青天を衝け」など。主演ミュージカル「るろうに剣心 京都編」(5月17日~6月24日 IHIステージアラウンド東京)が控える。
※週刊朝日 2022年4月15日号より抜粋