YouTuberと、その動画を視聴している人との間には認識の違いが大いにあります。YouTubeには、視聴者として見ているだけでは分からない大変さや現実やルールが多く存在するからです。実は視聴者とYouTuberの間で最も認識が異なっているのは、チャンネル登録者数についてです。
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登録者数100人や1000人のチャンネルと聞いて、どう感じるでしょうか。
「駆け出しのYouTuberだな…登録者数が少ないな…いわゆる底辺YouTuberだな」と感じるかもしれません。しかしながら、実際にYouTubeを始めてみると、登録者数1000人を突破するのも難しかったり、100人未満の時は、1人登録者が増えるだけでも非常にうれしかったりします。
キッズ系YouTuber「オックーTV」の登録者数が急増していることが話題になっています。45本の動画を投稿した時点でチャンネル登録者数は14人で、登録者数が14人を突破したことを少年が大喜びしているという、全体的に非常にほのぼのとした動画です。この少年をTwitterユーザーがツイートしたところ、Twitterでバズり、登録者数は2日で3万人を突破しました。
このニュースを聞いて喜ぶのは視聴者で、青ざめるのがYouTuberです。実はこの登録者たちが、チャンネルを破壊する可能性があるのです。オックーTVの置かれた状況は、公園で野球をしていた子が急に甲子園に連れてこられたようなものです。無観客で練習や筋トレをしていたのに、動画のノウハウも戦略もわからないまま、急に有象無象の3万人が集客されたドームの試合に連れてこられたような状態です。彼に十分な才能があり、ホームランやヒットを打つようなパフォーマンスができれば良いのですが、できなければ結果は悲惨なことになります。彼にカリスマ性や愛嬌や才能があり、それを引き出すような動画を制作することで3万人の登録者をファン化し、面白い動画を出し続けられなかった場合、結果は登録者が集まる前よりも悲惨なことになる可能性もあります。