性差別例3:街のスーパーで。レジ打ちをしている女性に激高している男性がいた。あまりにも強い調子で怒っているので、「いい加減にしませんか?」とレジに並んでいる他の客(男性)が言ったが、「こいつらアホやから、言わなきゃだめなんや」(場所は大阪でした)と大声を出したという。
女性店員を怒鳴ったり、女性店員にセクハラ発言をしたりする中年の男性客を見かけると、こちらまでつらい気持ちになりますよね。この場にいた私の知人はこのとき、「こんにちは~!!! 元気~?」と、そのレジの女性に知り合いのふりをして話しかけ近づいていったそうです。そうしたら男性客は不意打ちを浴びた感じで、モゴモゴと引き揚げたとか。
自分がされていることではないけれど、見ていると胸が痛くなるような状況に対しては、女性の知り合いのふりをして介入すると、うまくいくことがあります。私もこれ、やったことあります。電車の中で男性に絡まれている若い女性がいました。距離を縮めてきた男性に対して女性が身を引いたのが気に入らないらしく、「自意識過剰なんだよ、ブス!」とののしりはじめたんですよね。で、「あれ? 久しぶり!」と女性の手を引っ張っていったら男も諦めました。こういうとき、「ちょっと、あんた、いい加減にしなさいよ!」と正面から怒る方法もありますが、そういう正攻法なことは、加害男性と同程度の筋肉のある男にやってほしいと思います。
性差別例4:百貨店の売り場で。女性向けの生理用品やバイブレーターを売っているお店の前で30代くらいの若い男性がずっとにらみつけてきていた。怖いなと思ったら、急に近づいてきて「お前たちは男性差別をしているんだ」と声を荒らげたという。
はい。これは私のお店で実際に起きたことです。初め話を聞いたとき50代くらいの男性なのかな、と勝手に思っていたのですが、若い雰囲気で服装も今っぽい感じの人だったと聞いて驚きました。私の頭の中でも差別者のイメージがステレオタイプ化されてしまっていたのかもしれません。女性だけで何かをしているとか、女性が自分で楽しむということに対して、なぜか被害妄想を膨らませてしまう男性がある一定層、います。そういう人たちについては、私はただ「逃げて」と言います。自分の本能を信じて逃げる、というのも性差別と闘う一つの道です。