対照的に40歳を超えても試合に出場し続け、チームで貴重な存在となっているのが石川、青木という2人の大ベテランだ。

 石川は42歳で迎えた今季も開幕からローテーションを守っている。3度目の先発となった4月23日の阪神戦(神宮)ではシーズン初勝利を挙げ、通算の勝利数を178まで伸ばした。大卒の新人として入団してから21年連続で勝利でマークし、通算200勝という大記録も見えてきた。

「一般人と変わらない体格(身長167cm、体重73kg)でここまでやっているのがすごい。とにかく練習熱心で研究を怠らない。練習から戻ってくるのも最後の時が多く記者などは待ちくたびれる人もいる。投手だけでなく野手にも貪欲に質問して取り入れられるものを探している。実績あるベテランなのに若手に対して偉そうな態度を取ることがないのもすごい」(ヤクルト球団関係者)

 不惑の40歳を迎えた青木も存在感は変わらない。打撃は開幕から調子が上がらず打率2割を切ることもあったが、少しずつ持ち返してきた。4月30日のDeNA戦(神宮)ではNPB通算1500試合出場を達成し、レジェンドに相応しい勲章がまた1つ加わった。

「淡々と準備をして試合に臨む姿には、学ぶところも多いです。尊敬するイチロー選手もそうでしたが達観した域にたどり着いたように見える。自身の調子が悪くチームの雰囲気も下がり気味の時に丸刈りにするなど、自分からネタになって盛り上げたりもしてくれる。野球の技術はもちろん、そういう姿勢がチームに好影響を与えています」(ヤクルト球団関係者)

 若きエース奥川恭伸が上半身のコンディション不良で離脱し、復帰時期が未定。来日2年目の助っ人サンタナは開幕から好調を維持していたが、左半月板のクリーニング手術のため長期離脱となった。投打の主力が相次いで離脱する非常事態が起こったが石川、青木の踏ん張りがチームを支えている。本来なら内川もこの中に入らなければいけないはずの選手だが……。

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今後、内川の“復活”はあるのか