上から順に見ていって、まず目に止まったのはフジオフードグループ本社だった。100株・13万1800円(2022年4月20日現在の終値)の投資で、3000円相当の優待食事券を年2回もらえる。優待利回りはこの日の株価で4.5%だ。「まいどおおきに食堂」などの系列店舗で使える。こういった優待利回りの高いお宝株を探すには、実に便利な機能だ。
権利確定月の条件をはずして、全1430銘柄の優待利回りを上から見ていくと、この7銘柄が気になった。
・北の達人コーポレーション(2930)…26.32% ※健康食品など
・ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(3222)…5.54% ※買い物券など
・ヤーマン(6630)…4.34% ※美顔器など
・アスクル(2678)…2.67% ※日用品など
・すかいらーくホールディングス(3197)…2.6% ※食事券など
・小林製薬(4967)…1.15% ※日用品など
・アークランドサービスホールディングス(3085)…1.05% ※カツ丼の「かつや」などを運営
優待利回りではなく「欲しいモノ」でも探せる。「飲食券・飲食割引券」「名産・特産品」「金券」など22のジャンルから指定すれば、関連の優待銘柄がズラリ。
「優待の内容が魅力的でも業績が悪く株価が下落中の株を買うと、含み損を抱えてしまうリスクがあります。業績が悪い中で優待内容を改悪すると、さらに追い打ちで株価が下落したり……。『この銘柄いいな』と思ったら、銘柄名をクリックして情報欄へ。『四季報』や『財務分析』のタブを開き、業績面も確認してください」
特にレストラン、居酒屋、旅行、航空、流通といった業種は、ここ数年のコロナ禍で業績悪化が深刻なケースも多い。
たとえば、優待株1430銘柄(2022年5月9日現在)の中で最も優待利回りが高いのは「メガネスーパー」を展開するビジョナリーホールディングス。
優待利回りは約135%もある。株価は148円で業績もパッとしない。2022年4月期予想は無配(配当なし)だ。
「優待株でも、業績が少しずつでも伸びているか、配当を出し続けているかをチェックしましょう。コロナ禍で飲食や航空関連が無配になっているのはまだしも、長年の無配は要注意です。これは優待株に限らず、どんな銘柄でも基本のチェック事項です」