■後輩や今の時代とどう向き合うか

──歌詞には「もがきながらも変わっていこう」というフレーズが。キャリアを重ねた今もなお、このような思いが?

長野 舞台とか番組の企画とか、新しい仕事は毎回そういう感覚です。やっぱりもがかないと新しいことを生み出せない。でも、いやなことやってたら苦しいけど、そういうわけではない。楽しもうとする気持ちが大事なのかなと思います。

井ノ原 このパートは坂本くんに歌ってほしかったの。後輩や今の時代とどう向き合うかっていう、50代の人たちの思いを代弁しているという意味でも似合うと思って。

坂本 40代後半くらいから、僕のまわりにいる人が笑顔でいてほしいってずっと思ってて。いやな現場を見て、「なんかさみしいな。俺は違うやり方で進んでいこう」って思ったからかな。

 現場で僕が眉寄せて腕組んでいたら誰も笑わないですよね。だから明るい雰囲気に持っていったり、早い段階で自分をさらけ出したり。僕は人見知りなので、一人ひとりと距離を詰めていくと時間がなくなっちゃう。だったら初めから「俺人見知りなんでお願いしまーす!」って言って自由になっちゃうのが、自分なりのコミュニケーションの取り方です。

■V6があったからトニセンが存在する

──V6の6人でいるときとトニセンの3人でいるときの感覚はちがう?

坂本 6人でいたり3人でいたりって、それぞれの立ち位置があるので、おのずとそこにいることになります。

長野 そうだね、それぞれ役割は変わってくるので、それを求められたときの自分という感じです。

井ノ原 今までは坂本くんと長野くんがいい意味でずーっと同じところにいてくれたからV6が保たれていたけど、これからはどんどん変わっていいと思ってます。トニセンの新しい活動にはまだ色がないし、何をやっても自由だし。

 僕は友達に「いっつも走ってますね」って言われるくらい“動”なので、ガンガン切り込み隊長で行くから、二人には頑張れ頑張れって言ってほしい(笑)。

 ただ、これは誤解してほしくないんですけど、3人になって伸び伸びやってるってことじゃなくて、気持ちとしては6人ずっとつながっています。

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