放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、映画「トップガン マーヴェリック」について。
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映画「トップガン マーヴェリック」。正直言うと、一か月前まではこの映画に対する期待はとても低かった。「時間が空いたら見に行くか」くらいの。だってね、36年前の大ヒットした映画を今時引っ張り出してきて続編作るって、いや、無理あるだろって。しかもトム・クルーズがいまだにパイロットって。だけど、色々な評判を聞いてるうちに見たくなり、公開初日に行ってきました。
感想はめちゃくちゃめちゃくちゃめちゃくちゃ面白かった。ここ数年で、一番面白かったと言っても過言ではない。一緒に見に行ったのは20代男性。前作は見てないがトップガンという存在は知っている。彼もめちゃくちゃ面白かったと。
まず、大前提として、この「トップガン」の中での飛行シーン。出演者が実際に飛ぶ戦闘機の中で撮影しているシーンもある。撮影前にトム・クルーズが先導して、Gに耐える訓練を何カ月もかけてやっているのだ。その辺はYoutubeで見られるのだが。
戦闘機の中で飛びながら会話もしている。いや、これってとんでもない。ジェットコースターでかかる最大のGが5くらいとネットで見た。そう考えると、そのGがずっとかかっているような状態で撮影しているのだ。
ドッグファイトも本物の戦闘機で撮影しているところが多いのだろう。だから全編CGで描いてるアクション映画と比べるとなんとも言えないリアリティーがある。
物語も、敵地に乗り込むためのシミュレーションの映像を使うことによって、ゲーム的な感覚でわかりやすく伝わる。それにより、実際に敵地に戦闘機で乗り込んでいくシーンは、本当に自分にGがかかってるような感覚で見ることが出来る。まさに体感できるアトラクションムービーになっている。
この「トップガン」の感想を周りに話すと、「え? おもしろいの?」とリアクションする人が多い。つまり、僕の周りでは結構期待値が低かった。だけど感想を伝えると、みな見に行き、興奮した感想を伝えてくれる。