■迷った末に大学進学
──今年4月には、日本経済大学に進学。大学に進むべきか、ギリギリまで迷った上での決断だった。
スザンヌ:めちゃめちゃ迷いました。高校は1年間集中できたけど、大学は4年間ある。自分にできるのか不安でした。小学3年生の息子がいますが、一緒にいられる時間だって今しかない。自分の勉強のために家事をおろそかにしていいのか、とか考えてしまったり。でも、息子が「ママが頑張るなら僕も頑張るよ」と言ってくれて。それに背中を押されました。4年で単位をきっちり取れれば、息子の小学校卒業と同じタイミングで大学を卒業できるんです。それも励みになっています。
進学を決めたとき、周りの反応は意外とあっさりしていました。でも、母からは、「何に味をしめたの?」と言われました(笑)。
今は簿記に経営学、英語や韓国語の授業も取っています。初めましてのことばかりですが、まっさらな状態で知識が入ってくるのはすごくいい。何より驚いたのは、簿記の授業を受けていて「これが今わからなかったら、この先ついていけない」ということが自分でわかるんです。これは、九九につまずいたときにはない感覚です。
──子育てと仕事、そして勉強の三つを両立すべく試行錯誤しているという。
スザンヌ:朝9時から夕方6時近くまで授業が入っている月曜日は「大学の日」って決めているんです。朝のうちに晩ごはんを作っておくか、それができないときは出前か外食にしようって息子にも話しています。
朝型なので、試験期間は朝4時に起きて勉強しています。6時半に子どもを起こして、学校に送り出してからまた勉強する……という感じです。
■息子と一緒に勉強
──スザンヌさんが学び始めたことで、親子関係にも変化が起きた。
スザンヌ:「宿題って何のためにするの?」「ママだって勉強してないじゃん」と言っていた息子が自然と勉強するようになりました。夏休みの宿題は最後の日に急いでやるタイプだったけど、一緒に勉強する習慣がついて、去年は最初の3日くらいで終わってびっくり。「どっちが早く終わるかな」「そっちはあと何問くらい?」なんて言いながら勉強するのも楽しい。同じ時間を共有できているなと感じています。