滝藤:興味ないので、特に何も言いません。
林:植物に水をやったりしながらセリフを頭の中で反復したりするんですか。
滝藤:それをやってたんですけど、何かをやりながらではセリフは入らないですね。植物に何時間か費やしたら、パッと切り替えて覚えます。
林:そうですか。
滝藤:あとはとにかくいい睡眠をとるようにしてます。朝20分くらい太陽を浴びて、一日をスタートする。いまは5、6時間睡眠がとれるんで、それを大事にしてます。セリフを覚えるというより、そちらのほうを大事にしてますね。そうすればセリフは入ります。
林:師匠の仲代さんは、お年でセリフを覚えられなくなって、紙に書いて壁に貼ってるとおっしゃってましたよ。
滝藤:無名塾に入ったころは、僕らがベニヤ板にセリフを書いてました。僕も何かで拝見しましたが、懐中電灯を照らして覚えてらっしゃいましたね。あの鬼気迫る表情が忘れられませんよ(笑)。
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(構成/本誌・唐澤俊介 編集協力/一木俊雄)
※週刊朝日 2022年6月17日号より抜粋