「僕は立ち上がって2回拍手しました。パン、パンと。爆弾1発ずつに」
これは米国の人には新しい視点です。「退役軍人への拍手は当たり前だと思っていた」と。そして、2度の拍手に、グサッとくるんです。
僕は原爆を茶化(ちゃか)しているのではありません。僕の祖父は原爆で家族を失いました。罪のない人の命を奪った原爆を肯定することが許せません。
このネタにも笑いが起こります。笑いは体の反応なので、笑ったということは何らかの意識が内在するということ。観客が自分の意識と向き合うきっかけになると思います。
ただ、僕は他者の容姿をネタにすることは、「今は」ありません。容姿をいじって伝えたいことがないからです。
※AERA 2022年6月13日号