これら10本の中で「S&P500」「先進国株式」「全世界株式」のうちどれを選べばいいか迷ったら? そのヒントにしてもらうべく、億り人の投資家2人に意見を聞いた。

 米国株投資で成功した、投資顧問アドバイザーのたぱぞうさんが推すのはS&P500のETFだ。

「全世界株式も悪くないですが、中国など政府の不合理な介入がある国にも投資する点が気になります。

 資本主義に寄り添い、自由競争が働きやすく、新たなイノベーションが生まれやすい環境があるのは米国。

 先進国株式の中でもユーロ圏は日本同様に高齢化が進み、落ち着いています。時価総額の高い企業の顔ぶれには、米国ほどの新陳代謝が感じられない」

 米国株重視は、個人投資家の桶井道さんも同じだった。

「米国は移民政策などにより、いまだに人口が増加し続けている点を評価しています。新興国には高い成長性が期待できますが『中進国』くらいまでは順調に育つものの、そこからの先進国入りが遅いという『中進国の罠(わな)』がある」

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