通常の投資信託も人気だが、ETFもいい。保有しているだけで、老後にはチャリンチャリンと分配金がもらえて家計の足しになる。投資対象の最有力候補はS&P500、全世界株式、先進国株式。低コストで長期保有しやすい東証ETFのおすすめを選んだ。
通常の投資信託も人気だが、ETFもいい。保有しているだけで、老後にはチャリンチャリンと分配金がもらえて家計の足しになる。投資対象の最有力候補はS&P500、全世界株式、先進国株式。低コストで長期保有しやすい東証ETFのおすすめを選んだ。
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 東証に上場する日本籍のETFからS&P500、全世界株式(MSCI ACWI)、先進国株式(MSCIコクサイ・インデックス)を指標とするものを調査し、そのうち10本を掲載。価格は2022年4月18日現在(基準価額ではなく市場価格の終値)、純資産総額は3月31日現在。「iシェアーズ・コア MSCI 先進国株(除く日本)ETF」は「MSCIコクサイ・インデックス(国内投信用円建て)」。信託報酬は年率、税込みで、実質的な運用コストの合計 

「東証ETFは価格の上昇で儲けることもできますが、長期投資が前提です。米国株、全世界株式、先進国株式の指数に連動するETFから好きなものを買いましょう」

 と語るGMOフィナンシャルホールディングスの櫻井了仁さん。

「ETFを選ぶとき、信託報酬や分配金利回りも大切ですが、純資産総額の伸びもチェックしてみてください。継続して投資家のお金をしっかり呼び込んでいるETFが長期投資向きです」

 東証ETFを一般NISAで買い、非課税で運用するのもいい。売却時の値上がり益はもちろん、分配金に対する税金もかからない。なお、分配金の受け取り方法はネット証券で「株式数比例配分方式」を選んでおくこと。これを選ばないとNISAでも課税される。

 投資信託の毎月自動つみたては簡単にできるのだが、東証ETFのつみたて機能は現状ない。

「毎月買うのが面倒なら、春夏秋冬、年4回に分けて購入するのもいいでしょう。リアルタイムで取引できる点を活用して『価格が5%下がったら購入』というように購入価格をコントロールするのも一つの作戦。この場合は完全に時期を決めず、月に1~2回、価格を見ながら安いときに買います」

 さて、どれを選ぶか。2022年4月19日現在、東証ETFは261本(外国籍を含む)。この中で、個人の人気が急上昇中の10本を紹介する。米国株式(S&P500)が4本、全世界株式(MSCI ACWI)が2本、先進国株式(MSCIコクサイ)が4本だ。

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。「AERA」とアエラ増刊「AERA Money」の編集担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などの経済関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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