──はじめしゃちょーが爆発的に伸びたのは15年頃でしょうか。
HIKAKIN:それまでソロのYouTuberでライバルみたいな人はあんまりいなかったんです。それがロケットみたいなスピードで上がってきて、清々しく僕を抜いていった。「あ、やっぱそういう時期が来るよな」という感覚でした。そういう経験はその時が初めて。悔しい気持ちも多少ありましたが、どちらかというとそれがあったからここまで満足することなくやってこれたのかなと思います。
──はじめしゃちょーとHIKAKINさんの違いは?
HIKAKIN:時代に合わせて変化することについては、もしかしたら僕は彼より頑固じゃないかもしれないです。彼は本当にやりたいことを自分のやりたいようにやるタイプで、僕は周りが見たいならやる、っていうタイプ。芯はブレたくないけど「時代がそう変わるなら、僕は別に180度変えるけど」と思っているので。
──今後、時代が変わってもそれに合わせていける自信は?
HIKAKIN:いま33歳ですが、気分は27、28歳みたいなところで止まっていて。どれくらいの年でいよいよズレてくるのかわかんないですけどね(笑)。でもその年齢なりの合わせ方もあると思うので、まだまだやれると思います。
「参加」がもっと普通に
──長期的な戦略がありますか。
HIKAKIN:あまり先のことを考えないタイプで、とりあえず今月頑張ろうぐらいの感じでずっと来ています。YouTubeは毎日触っていても追いつけないぐらい機能が増えるし、仕様がどんどん変わるんです。ストーリー機能、ショート動画、コミュニティ投稿など、どんどん増えていく。それが僕にとっては新鮮だし、変わると楽しい。これにチャレンジしたらまたバズるんじゃないかって。それが好きですね。
──YouTubeはメディアとして成熟期を迎えたともいえる時期にあります。今後どうなっていくと思いますか。
HIKAKIN:例えば、同じ100万回再生でも、高評価ボタンの押される比率とかは増えています。アカウントでログインしないとコメントしたり高評価ボタンを押したりできないんですが、昔はアカウントを持っていない人も多かった。今はアカウントを持っていてコメントしてくれる人も多いし、そうやって誰もが「参加する」のが今よりもっと普通になっていくんじゃないかな。