メジャーリーグ・レッズ時代の秋山翔吾(写真/gettyimages)
メジャーリーグ・レッズ時代の秋山翔吾(写真/gettyimages)
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 メジャーからNPBへの復帰を表明していた秋山翔吾が広島入りを決断した。

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 古巣の西武、資金力のあるソフトバンクも獲得に動いていたが広島と3年契約を結んだ。日本での実績は申し分はなく“即戦力”としての期待も高まるが、かつてのような輝きを日本で見せられないのではという懸念があるのも事実だ。

 秋山は西武に在籍した通算9年間で1405安打、116本塁打、513打点、112盗塁と素晴らしい成績をマークした。2017年には首位打者に輝き、2015年に記録したシーズン216安打は今でもNPBの歴代最多記録だ。守備でも6度のゴールデングラブ賞を獲得するなど、走攻守揃った球界を代表する名選手だった。また、真面目に野球に取り組み、チームを第一に考えプレーする献身性も高く評価されていた。

「結果はもちろん野球への姿勢も素晴らしかった。感情を表に出すことなく淡々とプレーして結果を残す姿は若手の見本だった。秋山を見習えというが西武の新入団選手への教えだったのは有名。同じチーム内はもちろん他球団の選手からも慕われていた。グラウンド内外で模範になれるチームリーダーだった」(西武担当記者)

 日本での実績を携え19年オフに満を持してメジャー挑戦を表明。複数球団が興味を示す中、最終的に名門球団のレッズと3年総額2100万ドル(約28億4000万円)の契約を結んだ。

「レッズは米国最古のプロ球団です。かつてはトラディショナル・オープナーという、各球団より先に本拠地で開幕戦を行う権利があったほどの伝統球団。中西部の保守的な都市シンシナティがホームで、日本人選手には縁がないと言われていた。秋山との契約は名門復活への本気度の表れと話題になった」(在米スポーツライター)

 大きな期待を背負ってレッズに入団し、1年目はシーズン当初こそ苦労したものの中盤から後半戦にかけては適応の兆しも見せた。しかし飛躍が期待された2年目は良いところなくシーズンが終了。今年もオープン戦でアピールできず開幕ロースターから外れ、レッズを退団となった。その後パドレスとマイナー契約を結び、再びメジャーで活躍する道を模索していたが最終的に日本への復帰を決断することとなった。

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日本での活躍は未知数?