その一つが東京国際映画祭であり、日本アカデミー賞であり、文化助成のあり方、映連という組織なのだという。
「それを遠くから冷ややかに見ていたんだけど、さすがに、次の世代が、少しでも映画作りがしやすい環境にしていかないといけないと考えるような年齢に差し掛かって。ここ5年ぐらいは、言えることは言い、やれることはやるようにしています。東京国際映画祭のチェアマンの安藤(裕康)さんは、僕が書いた、『こういうところを変えるべきだ』という提言書を読んで、改善する意欲を見せてくださった。実際に、ここ2年は、改革を進めてくれているので、これからも、おかしいなと思うところは自分なりに伝えようと思っています」
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(菊地陽子、構成/長沢明)
※週刊朝日 2022年7月1日号より抜粋