自身のすべてを懸け、国民的漫画のヒーローをまっとうした。2017年公開の実写映画「鋼の錬金術師」、そして完結編となる2部作「復讐者スカー」と「最後の錬成」で主人公のエドワード・エルリックを演じた山田涼介(Hey! Say! JUMP)。役者としての痛みと覚悟を吐露する言葉は、不屈の魂を持つエドのセリフと自然とリンクして──。
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──前作から4年経って挑んだ「完結編」です。
僕も監督も日本のVFXの技術も、みんながレベルを上げてきた4年間だったので、前回とはまた違ったものができたかなと思っています。
でもエドを演じるのは4年経っても大変でした。(アニメ版でエドの声優を務めた)朴ろ美(ぱくろみ)さんとも前に話したんですけど、この役の難しさって正直誰にもわからないと思うんです。エドって魂の熱量が人より高いというか、生きるうえでの消費カロリーがえぐいっていうか。普通、毎日全力で生きてたら「しんどーい」ってなるはずなのに、それがない人。ちょっと特殊ですよね。
──作中での山田さんの鍛え上げられた肉体も話題になりましたね。
いやー、肉体改造は本当にしんどかった。体を鍛えるのが好きな人だったら知らない人はいないくらいの、世界でも活躍している怪物みたいな体をしたトレーナーさんに教わりました。
背筋や腰まわりの筋肉を鍛えるために床に置いたバーベルを上げる“デッドリフト”っていうトレーニングがあるんですけど、まだ体重が50キロぐらいだった初日、いきなり「100キロいこう」って言われました。最初はやっぱり上がんなくて。そしたら「あきらめちゃうの?」「そんなんだったらもう俺、教えないよ?」って(笑)。
普段は超優しいんだけど、「そうやって追い込まないと人間やらないから。みんなできるのに自分で制御しちゃうんだ」って言うんです。だから「やるよ」って言って、一発だけ上げました。